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徒然草73段:「うそつきの種々相」
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徒然草73段:「うそつきの種々相」のテスト問題の解答
(1)
イ)つまらない(「あい」が無いのでつまらない と覚える単語帳もありますね)
ロ)つくろって言う(良く言う)
ハ)語りゆがめて
ニ)むやみやたらに( 松尾芭蕉の「奥の細道」で「そぞろ神」と言う神様が出てきました→心を惑わす)
ホ)根拠がない
へ)いかにももっともらしく(「げに」=本当に から本当の事の様に )
ト)仕方がなくて(「せんなし」=「栓なし」=しかたない・やむをえない)
チ)身分の低い人(「上」「下」とくる場合には身分が多い)
リ)本心から(一生懸命に)(「ねんごろ」=「懇ろ」=手厚いと言う意味 ex.懇ろに葬る=手厚く葬儀をする)
ヌ)馬鹿らしく(「をこ」=「馬鹿」)
(2)
イ)断定の助動詞「に」の連用形+係助詞の「や」(「にや」と来たらこの形が多い。)
ロ)あらん(あらむ) (「にや」「にか」~~「あらん」「あらむ」は一つの約束事。ちなみに「や」が係助詞であるから係り結びが発動して「ん」「む」は連体形)
ハ)世間で語り伝えられていることは、真実の事は面白くないのであろうか、その多くは皆つくり事(偽りごと)である。
「にや」が疑問・反語の係助詞であるから、疑問か反語かを判断する必要があるが、「~~いやない」とすると別の意味になるので疑問で訳す
(3)
イ)素晴らしい・立派である
ロ)いみじき( 下に「こと」が来ているので連体形に直す。また、「こと」は助動詞では無いので原則普通の活用でよい)
(4)
イ)打消しの助動詞「ず」の連体形
ロ)無教養な人
で
、その道に詳しくない「
人
」は、
この問題でイ)が連体形になるのは「ず」の後ろに体言が隠れているからであり、体言が隠れていると言う事の示唆は「人の」の「
の
」にある。 この「の」は同格の「の」と呼ばれる格助詞で、訳す際に「~~で」そして「の」の前にある体言(この場合は「人」)を繰り返しもってくる必要がある。 (なので、非常に文法上重要なのでテストでは先ず聞かれると考えたい)
(5)
イ)そぞろに( 下に「神」があるので連体形としたいところだが、「そぞろなる神」では「みやみやたらの神様orそぞろ神(「奥の細道」の)」と言う風になるが、 「ふらふらとした神(邪神)」の様に言ったとしても……と言う訳にするのはおかしい。 そう言う事から、ここの「そぞろに」は「言へ」を修飾していると考える。
ロ)その道に詳しくない(心得がない)人は、みやみに神様のようだと言うけれども、その道に詳しい(心得がある)人は、少しも信じる気持ちも生じない。
さらに~~~~ず( まったく~~~ない 「え」~~「ず」等と同様)
(6)
イ)すぐに根拠がない事と分かる ( 本来「聞こゆ」は謙譲語として「申し上げる」と言う意味になるが、この場合に作者が内容のない事を言っている人間に対して申し上げるとするのも妙なので「分かる」としたもの)
(7)
本当の事らしく、ところどころを曖昧にして、良くは知らないふりをして、そうでありながら辻褄を合わせて語るうそは恐ろしい事である。
(8)
イ)強意の助動詞「ぬ」の終止形+推量の助動詞「べし」の終止形(この「ぬ」「べし」or「つ」「べし」は、「強意」と言う意味で「きっと~~だろう」と訳す)
ロ)証人にまでもされて、いよいよ(うそが本当の事として、きっと)定まってしまうだろう
( 副助詞は助動詞に次いで重要な部分なので「だに」「すら」「さへ」「のみ」「ばかり」「など」「まで」はしっかりと覚えておきましょう)
ハ)「面白い嘘」に反論をしないでいると、「ウソ」が「事実」として定まってしまうと言う事を強調する意味で「ぬ」を使った。
(9)
イ)珍しから(したに助動詞「ぬ」が接続しているので、「珍し」を補助活用させる)
ロ)ただ、世間にある珍しくない事と同じに心得て入れば、万事において間違いないはずである。
「心得たらん」は「心得」「たら」「ん」となり、「ん」の前は完了・存続の助動詞「たる」である。 「ん」が未然形接続なので「たる」は完了とも考えられるところだが、「心得たい」「心得ただろう」と訳すると いかにも不自然な事になる。結局は意味的なことに引っ張られる事があるのも文法であるので、ここは筆者(吉田兼好)の 教訓めいた一つの事例の引用であるから、「ん」を「仮定・婉曲」として「~~であれば」的に訳して行く方が良いのだろう。 その線を取ると、「たら(たる)」は「存続」と考える事になる。
(10)
身分の低い人の話は聞いて驚くこと
ばかり
である。
上記(8)の副助詞に注意と言う事である。
(11)
まさかそんなことはあるまい
( 「よもあらじ」で一つのパッケージで覚えてくれれば良いが、一応、「じ」は打消し推量と呼ばれるものである)
(12)
イ)命令の助動詞「べし」の連体形( 文脈上、神仏の伝記を信じては(いけない)と言う文脈上「命令」と考える。)
ロ)適当の助動詞「べし」の未然形( 文脈上、疑い・馬鹿にしないほうが「よい」と言う推奨をしているので「適当」と考える。)
(13)
イ)× ( 口からでまかせでは無くて、話の辻褄を合わせて語る嘘が怖いと言っている)
ロ)× ( 皆が面白がる嘘→知らないうちに証人にまでされる。 自分にとって名誉になる嘘→ほっておく)
ハ)○ ( よき人はあやしきことを語らず )
ニ)○ ( まことしくあひしらひて、ひとへに信ぜず、また疑ひあざけるべからず とあり、慎重に対応しろと書いている )
ホ)○ ( 本文のまさに「要旨」である )
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