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徒然草10段:「家居のつきづきしく」のテスト問題の解答


    (1)

    イ)すのこ ロ)すいがい ハ)せんざい ニ)たくみ

    (2)

    イ)似つかわしい(ここでは似つかわしいと言う意味を踏まえて、周りとの調和と言う意味で捉えている)

    ロ)望ましい(あらまほしき=あって欲しい)

    ハ)当世風(今風→当世風)

    (3)

    イ)たる ( 「所」と言う体言に接続するので連体形に直す )

    ロ)べき ( 「やは(疑問・反語の係助詞)」→「べき(連体形:係り結び) )

    ハ)ざり ( 「ける」に接続するには連用形に直す )

    (4)

    イ) ぬ ( 後ろの「調度(道具)」と言う体言に接続するのには連体形を取る必要がある。そして、「調度」は単純に体言であり助動詞の連体形では無いので補助活用「ざる」は使わない )

    ロ) 中国や日本の珍奇でたとえようもない(言いようもない)素晴らしい道具類を並べ置いて

    (5)

    イ)「な」は強意の助動詞、「ん」は推量の助動詞( 「な」は完了の助動詞の未然形であるが、下に「む」が変化した「ん」が付くことで強意の助動詞「な」となる。 また、「ん」は意志・推量の助動詞であるが、本文は「調度(や前栽)」が主語なので「意志」を取るのは難しく、「煙になるだろう」と言う意味で推量)

    ロ)るる( 前に 「とぞ、うち」とあり「ぞ」は係助詞なので係り結びの形で「る」を連体形に直す)

    (6)

    イ)× ( 仮の世の中であるからこそ、それに見合う形での住居が良い:徒然草の根底には作者の「無常観」があると押さえておけば想像はつく事としたい )

    ロ)○ ( 月の光もしみじみと見ゆるぞ )

    ハ)× ( 煙となりなん )

    ニ)○ ( おほかたは家居にこそ、ことざまは推し量らるれ )

    (7)

    イ)鳶がとまったような事は何が嫌な事があろうか(いやない)。

    まず、「ゐたらん」は「ゐ」+「たる(未然形)」+「ん(「む」の変形)」
    「ゐ」は止まる・居る。「たる」は完了・存続の意味であるが「鳶」が止まったのか・止まっているのかまでを考えて「存続」と訳す。 「ん(む)」が難しいが、このカッコの部分は作者の後徳大寺の大臣の「鳶」への扱いに対する引用であるから、 「推量」とするよりも「婉曲(仮定)」として「~ような場合」と訳する方が良いだろう。

    次に、「何」「かは」「苦しかる」「べき」
    「かは」は「疑問反語の係助詞」であるから、末尾の「べき」も連体形になっている点は注意すべき事だが、 訳をしていく際に、疑問なのか反語なのかを考える必要がある。この場合には「鳶」の様なものが止まっても問題は無いと言う事を意味したいのであるから、 「反語」として訳していく必要がある。

    ロ)「に」+「こそ」で「にこそ」は良く出てくるので覚えておきたい。「に」は断定の助動詞で、「こそ」は係助詞である。

    ハ)「殿の御心」が「そのようなもので」「ある」と言う意味であるが、「ある」の部分は省略されている。 ただ、注意すべきは「後徳大寺の大臣」に対してであること、係助詞「こそ」があることから、 「ある」の尊敬語の「おはす」を已然形に直して「おはしけれ」とする必要がある。

    (8)

    イ)ワ行上一段連用形

    ロ)「ば」の前の「たれ」が已然形であるので、順接の確定条件。なお、文脈上は「烏」が「蛙」をとったのでと訳せるので「原因・結果」表している。

    ハ)縄を引かれける・かくさせたまひける etc

    この場面は「綾小路の宮」が、池の蛙が烏に食べられてしまう事を可哀想に思って行動した事を書いている(と推察されるので) 先の(7)の際にも触れたが、敬語を交えて補う必要が出てくる。「ひかれ(「れ」は尊敬の助動詞」「かくさせたまひ(「させ」「たまひ」で二重敬語)」。

    (9)

    イ)おはしましけれ

    これも(8)の省略の場合と同様に「綾小路の宮」の行動に対しての評価であるから、「敬語」を盛り込んで補う必要がある事と、(7)と同様に係助詞「こそ」があるので末尾を已然形に直す必要がある事を注意したい。

    ロ)それならたいそう立派なことであった。

    ハ)しか 「語りしこそ、」の「こそ」により係り結びとなり「已然形」

    (10)

    イ)使役の助動詞「さす」の未然形(一見すると後徳大寺の大臣の行動なので「尊敬」としたくなるが、「鳶」に止まらせまいと言う行動なので「使役」)

    ロ)尊敬の助動詞「る」の連用形(これは、前問と異なり、自分で縄を張ったので(「る」に使役が無い事も注意)尊敬。

    ハ)尊敬の助動詞「る」の連用形(同様に綾小路の宮の行動なので)

    ニ)尊敬の助動詞「す」の連用形(綾小路の宮が悲しまれているから)

    ホ)可能の助動詞「る」の已然形(「心映え」を推し量る事は「受け身」ではなく「可能」だから。「自発」と言う考え方も浮かぶが「自発」は無意識の動作の場合なので推し量るには不適当)

    (11)

    イ)○ 

    ロ)○

    ハ)×

    ニ)○( 徳大寺にもいかなるゆゑかはべりけん とある)

    (12)

    ①:吉田兼好

    ②:鎌倉

    ③:室町

    ④:無常観