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週テスト・組み分けテストから分かる事 2020年06月06日(bc問題)



    週テスト・組み分けテストを観ていると、時折、無理難題を要求しているな?と思うものから、そんな事に注目しているのか?と思うようなものまで色々であるが、2020年06月06日実施のモノに興味深い部分があったので書き残しておこうと思う。

    【大問四】の問4のbである。

    良くある字数指定のある空欄補充の問題であるが、

    面白い授業とは…………【b (十四字)】をかけてくれるものである。

    この【○○】をかけてくれる。という部分で、保護者の方などは文章を読まなくても大よその想像がついたりもして、そこのイメージから文章を探すということが出来る部分でもあったりするが、四谷大塚(&これを出題した大元の中学)は、この【〇○】をかけるは、今の小学生では試す価値があると考えたのであろう。

    事実、この空欄部分について生徒さんに聞いてみると、なかなか想像が付かなかったようである。

    正解は【はしご】をかける(実際には十四字なので本文中から「はしご」の入った部分を含んで抜き出す)なのであるが、この「はしご(梯子)」……当然、小学生で知らないという人はいない(少ない)とは思うものの、これを「はしごをかける(梯子を架ける)」という事で認識して、常日頃から使っている人は少数であろうか。

    よくよく考えてみれば、日常生活で「はしご」を使う場面など、殆どないだろうし、家族や周りの人のお仕事や家事で「はしご」を使う場面に良く遭遇しているのであれば……だが、なかなかそういう事は少ないだろうし、学校の避難訓練などで「はしご」の話は出るかも知れないが、かといって1年に何回かあるかの行事で印象に残り辛いという部分ではある。

    では、最近小学生に大流行の(大人にも大流行の)「あつまれ動物の森」に「はしご」は出てこないのか?を調べてみると、「はしご」はありました!!
    しかし、ネットで「動物の森」「はしご」で検索をすると「はしごの作り方」なんですね……
    それでも、表面的でなくもっと突っ込んで調べていくと……「はしごの使い方」「はしごで登る」とか……なかなかに「はしごをかける」という表現には当たらず。

    別に、「動物の森」の事を書きたいわけではないのですが、結局のところ「はしご」と関連性があるモノが、なかなか見当たらないなと実感をした部分。

    もちろん、別に”この手”のことは「読書」をすれば解決ですよね?と言われれば、「本当にそう」なのですが……それが出来ている人は、多分、この「はしごをかける」という問題では悩まないだろうな……とも思う訳で、流石、入試問題は差がつくような盲点を狙って来ているな?と、改めて、今の若年者の言語感覚をしっかり観ているなと感じたのでありました。


    ちなみに、この時の大問五の知識問題で、「矜持(きょうじ)」の意味を問う問題が出ておりましたが、これは、最近良くネットで目にする言葉で、スポーツ選手や偉い人達が結構使っている言葉だったりもして、そう言う部分の影響かな?とも思いましたが、ただ、なかなか日常生活では使わない単語ではあるので、その辺は、単語の振れ幅がかなりあるな?と思った部分ではありました。
    (「矜持(きょうじ)」はプライドという意味)