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竹取物語:「かぐや姫の昇天(竹取心惑ひて泣き伏せる所に寄りて、)」のテスト問題の解答


    (1)

    イ)ほい ロ)きぬ 

    (2)

    イ)残念なこと

    (3)

    イ)断定の助動詞「なり」の連用形「に」

    ロ)謙譲語(本動詞) かぐや姫→翁

    ハ)尊敬語(補助動詞) かぐや姫→翁 

    ニ)かぐや姫が言うには、「私も、仕方が無く(気が進まないながら)出ていくのですから、せめて空に昇るのだけでもお見送りください。」と言うけれども、

    ( 「まかる(罷る)」は高貴な所から卑しい所に行く(退出する)場合に使うが、その事を考えると、かぐや姫はこの時点では「地上」>「月」と考えていた事が分かる。「だに」は重要な副助詞であり「せめて~~~だけでも」と訳す。「ども」は逆説の接続助詞)

    (4)

    イ)謙譲語(補助動詞) 翁→かぐや姫 

    ロ)四段動詞「伏す」の命令形+存続の助動詞「る」の已然形+接続助詞「ば」(「已然形」+「ば」は「~~ので」と原因・理由を表わす。他方、存続の助動詞「る」の接続に関してだが、この「る」は「りかさみしい」と呼ばれる「サ変の未然」「四段の已然」に接続をするが、「四段の命令形」の場合にも接続をするとされる)

    ハ)「どうして、悲しいのに、お見送り申し上げましょう。私をどうしろと言って、捨てて空へお昇りになられるのか。(私を)一緒にお供として連れて行ってください。

    (5)

    イ)形容詞シク活用「恋し」の未然形+婉曲の助動詞「む」の連体形+体言(「む」は前が形容詞の未然形であるから、「意志・推量のむ」と言う事は直ぐに分かるが、下に「をりをり」と体言が来ているために「~の様な」と言う意味を持つ「婉曲」と解される)

    ロ)「手紙を書き残して行きましょう(去りましょう)。(私を)恋しいと思われる様な時には、取り出してご覧ください。」と言って泣きながら書く(手紙への)文言は、

    (6)

    イ)完了の助動詞「ぬる」の連体形( 「と」の前であるから終止形になるはずだが、連体形であるところから名詞を補って訳す)

    ロ)順接の仮定条件( 未然形+「ば」の場合には「もし~~ならば」と訳す)

    ハ)使役の助動詞「す」の未然形+四段動詞の未然形(謙譲の補助動詞)+打消しの助動詞「ず」の連体形

    ニ)(私が)この国に生まれた(身体)であるなら、(あなたを)嘆かせ申し上げない頃くらいまで(翁の傍に)おりましょう。

    ( 「嘆か」「せ」の「せ」は使役の「せ」であるとしたが、これを「尊敬」として「せ」「たてまつる」と言う二重尊敬の形も考えられるが、今までかぐや姫の言葉の中に翁に対して二重尊敬を使っていないと言う事と、かぐや姫が翁を嘆かせないと言う意味から「せ」は使役と考える。
    本文中は「はべらむ」としたが、文章によっては「はべらで」となっているものもある。)

    (7)

    イ)こそ→はべれ

    ロ)過ぎ去って別れてしまうのは、返す返す残念に思われます。

    (8)

    イ)「婉曲」の助動詞「む」の連体形 ((5)でも出てきたが、下に体言が来ている場合には「~の様な」と訳する方が良い)

    ロ)脱いで置く衣を(私の)形見と御覧になってください。月が出ている様な夜は、(私のいる月の方を)御覧になってください。

    (「あたわず」は漢文の「不能」であり、何が不可能なのかを補うと良いだろう。「しょうがない」と言う意味の訳もあるが、それはかぐや姫が月に還る事は運命と言う意味が入っていると考えられる。
    また、「返したてまつれ」の「たてまつれ」が命令形であることを意識するならば、「お返ししろ」となるが、かぐや姫への敬意を考えれば「お返ししなさい」も良いだろう)

    (9)

    イ)謙譲語(補助動詞) かぐや姫→翁

    ロ)謙譲語(本動詞) かぐや姫→翁

    ハ)強意の助動詞「ぬ」の終止形+推量の助動詞「べし」の連体形( 強意の助動詞「ぬ」は完了の助動詞でもあるが、「ぬ」+「べし」「つ」+「べし」などと使う場合には「強意」として「きっと~~だろう」と訳す)

    ニ)見捨て申し上げて(あなたの所から)出ていく、空からきっと落ちてしまうような気持がします。」と書き置いた。