LINEで送る このページを Google Bookmarks に追加

伊勢物語:「初冠(ういこうぶり)」のテスト問題の解答


    (1)

    い) ういこうぶり

    ろ) のうし

    (2)

    い)男子が成人となって初めて冠を被る儀式。すなわち元服。

    ろ)物のすき間からのぞき見をする事

    (3)

    奈良の京春日の里(村)の辺りを治めている(統治している・領有している)縁で
    「しる」は「知っている」(経験する)と「統治する」(そして、「領有する」)の両方の意味を持つ古文単語。「しろしめす」は尊敬語
    (4)

    たいそう若々しく美しい姉妹が住んでいた。

    「なまめいたる」は若々しく美しいと言う意味の古文単語。はらからは「兄弟姉妹」の意味。
    また、なまめいたるの「たる」は「はらから」と言う名詞(体言)の前なので存続の助動詞

    (5)

    「はしたなし」(端した無し)は、はじっこ(端っこ)が無いと言う意味で中途半端であると言う意味の重要な古文単語。
    「ば」は「ありけれ」と已然形に接続をする「ば」なので、~なので と訳す。

    ふるい都には、たいそう中途半端であったので と直接には訳せるが意味が分からないので(何が?と言う部分)

    ふるい都には、たいそう中途半端なほどの(美しさ)であったので と訳した方がよい。 ろ) 酔ひて入りなむ

    (6)

    「いちはやき」は「いちはやし」と言う形容詞で「激しい」と言う意味。
    「なむ」は係助詞なので訳さす、その下の「しける」は「なむ」の影響で係り結びとなって連体形となる。

    (7)

    い) 「往ぬ」(ナ変動詞)の語尾

    ろ) 格助詞の「に」

    は) 完了の助動詞「に」の連用形(「心地まどひ」は動詞の連用形、連用形に接続する「に」は完了の助動詞

    に) 接続助詞の「に」( われならなくに → 私ではないの

    ほ) 格助詞の「に」(「体言」に「に」が接続する場合は断定の助動詞か格助詞となる。断定の助動詞の「に」は補助活用であるから後ろには助動詞が接続するが、この場合には助動詞はせつぞくしていないので格助詞となる。

    (8)

    い) 可能の助動詞「れ」の未然形 

    「れ」の上が「しら」と未然形であるので、「れ」は(「可能」「自発」「尊敬」「受け身」の)助動詞となるが、「れ」に打消しの「ず」が接続している場合には「可能」なる場合が多い。

    ろ) 掛詞 序詞

    しのぶの乱れ → 【信夫摺の(模様の)乱れ】と【忍ぶ心の乱れ】の意味の掛詞になっている

    春日野の 若紫の すりごろも(3句) → しのぶの乱れ と言う4句目を引き出す序詞の役割 は) かざし

    (9) ここで言う馬頭なる人物は何者かを答えなさい

    い) なら→断定の助動詞「なり」の未然形  な→打消しの助動詞「ず」の未然形

    「なら」の前に「われ」と言う名詞(体言)があるところから、「体言」+「なり」は断定の助動詞と考えるのは高校古文では一定のレベル。問題は、次の「な」。 「なら」が未然形であるので後ろに接続できるものは限られ、「なく」を形容詞と考えると、未然形の「なら」ではなく連用形の「なり」とすべきであろうから 考えからは外すと言う事にして、未然形に接続する「な」と考えて打消しの助動詞と考えると言う手順となる。
    (なお、「なくに」の「な」→助動詞「ず」、「く」→接尾語、「に」→格助詞 となる。)

    (10)

    ( ① ) 歌物語
    ( ② ) 在原業平
    ( ③ ) みやび
    ( ④ ) 信夫摺りの乱れ
    ( ⑤ ) 忍ぶ心の乱れ
    ( ⑥ ) 序詞
    ( ⑦ ) 序詞
    ( ⑧ ) 掛詞