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伊勢物語:「渚の院」テスト問題


    (1) 次の和歌の空欄を埋めなさい

    世の中に( ① )桜の( ② )春の心はのどけから( ③ )

    散ればこそ( ④ )桜はめでた( ⑤ )憂き世に何か久しかる( ⑥ )

    (2) 次の空欄に適切な副詞を補いなさい

    親王、歌を返す返す誦じ給うて、返し(   )給はず。

    (3) 次の傍線部の文法的な意味を説明しなさい

    峰も平らになりななむ

    (4) 次の傍線部なむに注意してそれぞれを和訳しなさい

    い) あるじの親王、酔ひて入り給ひなむとす。

    ろ) 十一日の月も隠れなむとすれば、

    は) 飽かなくにまだきも月の隠るるか山の端逃げて入れずもあらなむ

    に) おしなべて峰も平らになりななむ山の端なくは月も入らじを

    (5) 次の傍線部の文法的な違いを説明しなさい

    い) この酒を飲みてむ

    ろ) 酔ひて入りなむ

    (6) 次の傍線部の部分に注意して和訳しなさい

    親王に馬頭、大御酒参る

    (7) 次の単語の読み方を答えなさい

    い) 誦じ

    ろ) 水無瀬

    は) 上、中、下

    (8) 次の単語の意味を答えなさい

    い) やまと歌

    ろ) ねむごろに

    は) かざし

    に) 上、中、下

    (9) ここで言う馬頭なる人物は何者かを答えなさい

    (10) 次の選択肢の正誤を答えなさい

    い) 在原業平は出世できなかったので忘れられてしまった。
    ろ) 在原業平は馬頭だったので、惟喬親王(これたかのみこ)と一緒に狩りを一生懸命に取り組んだ。
    は) 水無瀬は惟喬親王の別荘があった。
    に) 惟喬親王は酒が好きで、在原業平が酒を飲むと喜んだ。
    ほ) 惟喬親王は在原業平の歌を良く観賞して褒めた。

    (11) 次の空欄を埋めなさい。但し空欄⑦は和歌の技法が入る。

    この渚の院では、和歌が6首詠まれている。1首目は( ① )、2首目は誰か無名の人、3首目は( ② )、4首目は( ③ )、 5首目は( ⑤ )、6首目( ⑥ )となっている。
    1首目で( ① )が「桜は素晴らし過ぎるので、かえって無い方が安心する」と言う意味の和歌を詠っているのに対して
    ( ③ )は、「散るからこそ桜は素晴らしい。そして( ④ )現世の慰めになっていて、直ぐにこのような現世も終わる」と返歌をしている。
    2首目の「憂き世」は( ⑤ )と憂き世の( ⑦ )になっている。
    3首目は、惟喬親王からテーマ(和歌のお題)を貰った( ① )が詠んだ歌だが、お題を出した惟喬親王自身が言葉に詰まってしまって返歌が出来なかったので ( ③ )が代理で返歌をしているが、「七夕の織姫は1年に1回( ⑧ )を待っているので、とても我々の狩りのために( ⑨ )は貸せないだろう」と詠っている。
    5首目では、皆で月を観賞していて、( ⑩ )時頃になって月が沈むのを残念がって「山の端が逃げて行けば良いのに」と詠っているのに対して、
    ( ② )は、6首目で「山が無くなって山の端自体が無くなれば良いのに」と詠っている。
    この遣り取りの中で出てくる「山の端」は、枕草子の「春はあけぼの」でも出てくる古文の中では有名な単語でもある。
    「山の端(やまのは)」は( ⑪ )側、それに対応する「山きわ」は( ⑫ )側となっているので、定期テスト対策では良く覚えておくと良いだろう。