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「書き下し文」のルール5個




    「書き下し文」の例として【猶縁木而求魚也。】を取り上げてみた。

    ①の「漢字」はそのまま、「カタカナ(のおくりがな)」をひらがなに直す事は、①としたが、最後にちゃんと「書き下し文」になっているかを判断する上で重要なポイントである。

    ②の「助詞」「助動詞」は「否定形」の「不」であったり、「之」などの場合に、「不」➡「ず」「之」➡「これ」と直す場合である。
    (今回の例文には②は入っていない)

    ③の「置き字」と呼ばれるものは「而」が重要であるが、これは「しこうして」などと読み「順接」「逆接」の両方に使えるが、実際には「○○」(他に「○○して」「○〇ども」)として使われ、「おくり仮名」の部分は「縁リ」の部分に現れることになる。

    ④の「再読文字」は「猶」の部分であるが、「猶なほ~~ごとし(き)」と一つの漢字「猶」で2回読むことから「再読文字」と呼ばれる。この再読文字は漢文の中で大きな位置を占めるものであるが、「おくり仮名」を2個書かなくてはいけないという点や、その書く場所とで慣れないうちはこわいのだが、更にこの例文の様に「求むるごとき」となるように、後ろにある動詞の おくり仮名にも影響を与えるので、「訓読」「書き下し」において是非とも習熟してもらいたい事項である。

    ⑤の「句読点」については(この例文では「。」が該当するが)そのまま、それがある位置においてもらえればよい。


    ・なお【猶縁木而求魚也。】の意味は「ちょうど木に登って魚を求めるようなものだ」となる。