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為政第二11(「論語」):訓読文・書き下し文

為政第二11(「論語」):現代語訳



    先生(孔先生)は言われた、

    「古いものを学んで、今にふさわしい道理を考えていく事が出来るならば、

     (その様な人が)人の模範となるだろう。」と。


    ・子 

    ⇒ 「先生」の意味。【孔子】は「孔先生」の意味。「孔子先生」だと「孔先生先生」となる。


    ・曰

    ⇒ 「言う」の意味。「曰はく」と送る。


    ・温故而知新

    ⇒ いわゆる故事成語の【温故知新】の元の表現であり、今は「而」が抜けている。
    ⇒ 「而」は順接の置き字。

    ⇒ 「知新」は「知れば」と読み「もし~~ならば」と訳す。
    ⇒ 漢文の訓読・読解は古文の文法に依拠していて、実際に古文で「もし~~」とするのであれば、【未然形+ば】とするところだが、ここは【已然形+ば】になっている。漢文では「もし」を表すのに「未然形」でも「已然形」でもどちらでも良いとしているため、文脈上から判断をする。

    ・可以為師矣

    ⇒ 「師」は「先生」という意味もあれば、「人のお手本」としての意味もある。【論語】は為政者の徳目としての哲学でもあるから、単純に先生と訳す以外の訳語を充てる考えもある。
    ⇒ 「可」は、助動詞として色々な意味を持つ。「先生(お手本)」の場合に「可能(出来る)」とも訳せるし、「推量(だろう)」とも訳せる。これは、この【論語】の意味解釈にもなるので、実際の学校の授業レベルの話としては「先生の訳語」によるという部分となる。