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AO入試の体育系学部で気をつけること


    2020年にオリンピックを控えて、若年者のスポーツでの輝かしい活躍や、一億総活躍社会と言う事もあって壮年者だけでは無く、高齢者までも末長い健康をという事からも「スポーツ系」のジャンルが注目をされてきています。
    もちろん、これは【新しい産業の創出】や【スポーツビジネスの拡大】という今後の日本経済の成長していく柱としての役割への期待と言う部分も大きいと思います。
    そう言うことで、幅広く「スポーツ学科」や「体育学科」へと志望する人も増えてくる事も想定されます。
    その際に注意すべき事として、「意外に入試問題が侮れない」と言う部分を考えておいた方が良いと思います。
    もちろん、これは志望する大学のレベル如何と言う部分に左右されるのですが、正直な所、18歳や19歳の年齢の人間に出題される様な内容なのかしら?と思うようなモノがあったりもします。
    これは当然に、文武両道と言う事が殊更に強調される学部であるという事もあるでしょうが、AO入試と言う通常の枠とは違う形の入試の場合に、特に「スポーツ実績の素晴らしい人」達が受験をしてくるという事が想定されているからです。
    大学側が、この「スポーツ実績の素晴らしい人」達をどの程度入学させるのかと言う事は、その時、その時の状況や求める人物像で異なる部分もあるでしょうから、そのバランスを取る上でも問題を難しくしているという事は念頭に置いておく必要があるという事です。

    言わば、「面接」における「圧迫面接」の【ペーパーバージョン】とも言えます。
    「圧迫面接」の意義は幾つかある様に思いますが、その一つとしては”どの様にその面接を切りぬけるのか”という「機転の利き方」を見ているという側面があります。
    ですから、「圧迫面接」で泣いたり、投げだしたり、と言う事はNGであって、逆に泣きながらも懸命にコメントしたり、却って鋭いコメントで切り返したりとした方が良かったりする場合も出てきます。
    それが、この「難問なスポーツ学科のペーパテスト」と言う件でもあったりするわけです。
    もちろん、答えるのに窮する様な問題を出題などしては欲しく無いのが本音ではありますが、その様な無理難題を解答出来る様な「逸物」が現れる可能性も排除は出来ない訳で、AO入試の特性上、それを責める事は出来ないのですが、それが難しい時は、そのAO入試の過去問を遡って何が問題点となっているのかを突き詰めて洗いだしておく必要もあるかと思います。
    (そして、それは最終的に「面接」でも相手側が問いたい事の深層心理でもあったりするわけです。)

    また、スポーツ系学科では意外にグラフやデータと言ったものも良く取り上げられる傾向があります。
    スポーツ・体育系だからと言って、「根性」「足で稼ぐ」などという何処かのCMの It's Old 営業 だけでは無く、科学的に数字を分析して結果を伸ばして行くという点は、それこそ「営業の数字」を伸ばすという意味もありますが、ある意味理系的な意味合いも持っています。
    高度な分析から生まれるハイレベルなスポーツが今後のスポーツ・体育界の方向性であるならば、【数字に強い】と言う素養を持つ人物をこの領域の学部が欲しているといっても無理からぬ事だとも言えるのです。